ミヤコンジョ
天に向かって真っ直ぐに伸びる杉、私たち日本人に古くから馴染みの深い木です。その杉の生産量が日本で最も多いのが、宮崎県。
miyakonjo productはその宮崎県の都城市を拠点に、県産材にこだわった家具を発信し続けています。杉本来の風合いを生かした仕上げや独特の色味を特徴としたシンプルで力強い家具の数々。 古来より用いられてきた材料と伝統の技法を大切にし、そのフィロソフィーに共鳴したデザイナー達のクリエイティビティーが見事なまでの科学反応を起こしました。 ここでは、『タフで潔く』というデザインテーマを具現化した至極の逸品をピックアップし、ご紹介します。
TETSUBO stool
Designer 小泉誠
Brand ミヤコンジョ
Price ¥24,990
BEPPU dining table
Designer 小泉誠
Brand ミヤコンジョ
Price ¥225,000
BEPPU low table
Designer 小泉誠
Brand ミヤコンジョ
Price ¥178,000
TETSUBO sidetable
Designer 小泉誠
Brand ミヤコンジョ
Price ¥24,990
HARU
Designer 村澤 一晃
Brand ミヤコンジョ
Price ¥64,000

miyakonjyo productのシリーズ作品

miyakonjyo productのシリーズ作品



BEPPUシリーズは、県産杉の規格柱材をそのまま用い、建築的な仕口で組むという方法を試みています。また、天板は「うづくり加工」をしているというのも、このテーブルの特徴です。「うづくり」とは「浮造り」、「研ぎ出し」とも言い、杉などの硬い木目部分を残し、柔らかい部分をこすり取る加工法です。木材の表面を磨き木目を研ぎ出すことで木目の凹凸(年輪)を活かし、板の表面を強くし、自然の造形・風合いを強調させて美しく仕上げる伝統の技です。表面の仕上がりにほんの少しの凹凸を作ることで木の素材感や温かみを表現するという、ある種非常に日本人らしい手法とも言えます。
miyakonjyo productのシリーズ作品
miyakonjyo productのシリーズ作品 さて、建築的な仕口で天板と脚をおさめる職人技が光るこの逸品は、天板を集成する前に反り止めのボルト用の穴を開け、天板を圧着、このまま一晩押さえます。つづいて脚。脚部分を「ほぞ組み」し、「くさび」という固定用の栓を打ち込みますが、このネジにあたる木材だけは杉材ではなくナラ材を用いています。
金づちで打ち込んでいくため固木でないと難しく、テーブルとしての適切な強度も保てません。そしてこの「ほぞ組み」という言葉、聞き慣れないとは思いますが伝統的な建築技術で誰しも一度は目にしたことがあると思います。板と板、板と棒、棒と棒などを 釘を使わずに組み合わせることをいうのですが、1本も釘を使わずに板木をきっちり接合してゆく色々な形の「ほぞ」が古くから考案されています。 その後、脚部分と天板を接合し、サンドペーパで仕上げ、金属ブラシで天板にうづくり加工を施し、最後の仕上げをおこないます。「木の質感や表情をできるかぎりそのままに表現して、使う人にもそれを日々感じて大切にしてもらいたい」、そんな思いが形になったのがBEPPUで。
BEPPUとは当時製作を担当されていた職人の名前からきています。彼はすでに引退していますが、その独特の製作手法と思いはしっかりと引き継がれています。

miyakonjyo productのシリーズ作品

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TETSUBOとはお分かりの通り、 「鉄棒」からとっています。器用に曲がった鉄の棒に、杉の温かで自然な風合いがなぜかとても馴染んでいるこのTETSUBOシリーズ。一体どのように作られているのでしょうか。まずは鉄棒の加工からです。直径1.6cm(16φ(パイ))の丸鋼を図面にしたがって高速カッターで切断していきます。ちなみにこの直径1.6cmの丸い鉄棒とは通常、自動車部品や屋外用階段に用いられています。次に、パイプ曲機とベンダーを使って形を作ります。この作業が非常に難しく、鉄を曲げる仕事に長年従事している人間でも特に高度な技術を要する技として知られています。1つ1つの型に合わせ、角度
miyakonjyo productのシリーズ作品
miyakonjyo productのシリーズ作品 ・径(曲がるアングル)を調整しながら、狂いのないよう丁寧に曲げていきます。その後バーナーで熱を加えながら、曲げ部分の角度を調整していきます。最後に木部と鉄部を組み合わせますが、この時、木部の差し込み穴がずれていたり鉄部の水平がきちんと取れていないときれいに組み合いません。木部と鉄部各1人が、1mmもずれないよう手作りで仕上げています。シンプルなデザインこそ技術や素材にごまかしが効かないから、自信がなければ、できません。木と鉄というまったく異なる素材を組み合わせたデザインからは、和や洋を越えたモダンな印象ながら、どこか懐かしさや温かさを感じてもらえるはずです。
そして是非、その重さも感じてください。TETSUBOシリーズは、木と鉄の重さをあえてそのままに表現しています。家具によっては別の素材を挟み込んだり素材を変えたり、例えば鉄棒を空洞にしたり等という、利便性を高めたり使いやすいようにとの配慮がなされているものも数多くあります。しかしながら、miyakonjo productはあえて素材に正直であり、ニュートラルなスタンスでいます。素材の表面は勿論 そのもの自体を感じてもらいたく、重さもそのままに。素材に正直な家具を作っているのです。

miyakonjyo productのシリーズ作品

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miyakonjo productの中でも、他と異なる表情をもっているのがHARUパーテーションです。これはまさしく色々な「表情」をもっています。まず、開き具合での表情の違いです。杉材が互い違いに収まり、畳んだ時と開き具合によって様々な表情の違いを見せるのです。折り畳んだときは完全に目隠しのパネル、開くにつれて隙間が現れて「透けたパーテーション」となり、その過程での透かし具合によって空間の表情が変わります。また、仕上げ方法によっても表情が大きく変わるのです。
miyakonjyo productのシリーズ作品
miyakonjyo productのシリーズ作品 材料は特等無節材;無垢で、尚且つ節(ふし)のない杉材、TETSUBOやBEPPUとはまた別の材料を用いています。3.0cm×3.5cmの角材を、デザインの長さにカットして機械で両端の径(ジョイント部分の丸くなる個所)を加工していくところから始まります。仕上げ鉋(かんな)をかけていくのですが、ここで厚みを決めるのです。何本もの杉の材料を組み合せていくため、ここで厚みが1mmでも違ってくると出来上がりのサイズが合わなくなるという緊張感のある工程です。両端の丸面の部分にペーパーをかけ、鉄のシャフトに木材を、下から順に組み上げていくのです。ここが一番重要で、組んでいく過程での押さえ加減で高さが微妙に変わったり、ねじれたりする可能性があるので慎重に組んでいきます。
家具作りは手や体の感覚はもちろん、工程によっては非常に数学的で頭を使うのです。それらは長年の家具作りにおいて培った経験と家具に対する熱い思いがあってこそ成せるものでしょう。
トシハルさんが作っているHARUシリーズ、作り手の「想い」が伝わります。

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